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有松啓介 吹きガラス作品展 百の壺 にて

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岡山市中区浜、『ギャラリーやぶき』で開催中の有松啓介さんの吹きガラス作品展 百の壺 に行って参りました。気持ちの良い5月の青空の下、足を運んだのですが、やぶきさんに入り驚きました。そこには外よりも清々しく、彩り豊かなガラスの世界が広がってたのですから。


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毎回遊び心に溢れた多彩な作品を見せて下さる有松さん。今回、メインの展示となっていた小さな壺達からも、それが十二分に伝わって来ました。大胆なカットを施された作品から、ケーンという細いガラス線を多用した色鮮やかな作品と、眺めているだけで気持ちが弾んで来る様な素晴しさ。そして時にサンドブラストで表面に細やかな表情が付けられていたり、と本当に見る人を飽きさせない有松さんの技が光っていました。


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今回さらにビックリさせられたのがこちらのシリーズ。綺麗な瑠璃色に黄色い線が映える茶碗ですが、実はこの作品、5つのガラスを組み合わせて作られています。外側の瑠璃色の部分、次に白い部分、黄色、再び白、瑠璃色と、素材となるガラスを一度筒状にカットし、それを繋げて吹き上げる事によりこのような色層が出来上がります。違うガラス素材を繋げ、そして一枚のガラスの様に仕上げる訳ですからものすごく手が込んでいて、熟練した技術を要する技。それに今回 「挑戦してみた」 というところに有松さんの凄さを感じます。


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こちらの酒器も同様の技法で作られています。爽やかな泡ガラスに締まった色のグリーンが引き立ちます。色をつなぎ合わせるベネチアのガラス技法である『インカルモ』。その魅力を堪能させていただきました。有松さんの吹きガラス展 百の壺 もいよいよ22日(火)まで。是非、この機会に彩り豊かなガラス世界を楽しんでみて下さい。


有松啓介 吹きガラス作品展 百の壺
2012年5月10日(木)~22日(火)

AM10:00~PM6:00
ギャラリーやぶき
岡山市中区浜2-2-38(夢二美術館東)
086-273-7576



Article by Masahide Kobayashi


有松啓介さんのプロフィールはこちら
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by art-note | 2012-05-19 00:06

中本研之 陶のうつわ vol.2 にて

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赤磐市、カフェドグラスで開催中の【中本研之 陶のうつわ vol.2】に行って来ました。会場に入ると、白い空間に浮き上がるように備前焼が佇み、その土のやわらかさに包み込まれる様な印象受けました。


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中本さんは本当にたくさんの食器としてのうつわを展示されます。それは会場に気軽に足を運んでいただき、多くの方に作品を手に取ってもらいたいという思いからだと感じます。造形的な大きな作品も制作される中本さんですが、会場にて新聞社の取材を受けられている時の「皆さんに気軽に来ていただきたいんです」という言葉、それが作品からもひしひしと伝わって来ました。


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中本さんの備前焼から伝わってくるものがもう一つあります。それは独特の「やわらかさ」。素材となる土を石などで叩く事によって生まれたその独自の質感は、焼き上がった作品にとてもやわらかい表情を与えてくれます。それは例えるならまるで焼き菓子の様なやわらかいやさしさ。中本さんの作品は女性の方に人気があるそうですが、実際、作品に触れてみて大いに納得させられました。


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こちらは今回の新作のひとつ。形取った粘土を表面にのせ、焼き上げる事により刻まれた紋様、黄色を帯びた陶の色彩が目を引きます。この色彩は備前の土が窯の中で灰を多くかぶる事により生まれたもの。自然の釉薬とも言えるその色には、とてもなごやかな印象を受けました。感性が赴くままにカットされたそのフォルムも素敵です。


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そして、会場内で一際存在感を放っていたのがこちらの大皿。緩やかに波打つ表面に、踊るように形取られた月の模様。その表情も素敵ですが、何とも言えない魅力を感じるのがその佇まいです。夜の空にふっと、やわらかい光で浮かぶ有明月の様な、そのふわっとした佇まい。この空間でしか見る事の出来ないような、素晴しい月を観させて頂いたように感じました。


中本研之 陶のうつわ vol.2
2012年5月10日(木)-5月15日(火)
10:00-19:00
カフェドグラス 921ギャラリー
709-0816 岡山県赤磐市下市92-1
086-955-4548



Article by Masahide Kobayashi

Cafe du Grace ~ カフェドグラス
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by art-note | 2012-05-12 17:37

陶芸家 藤田祥 「つちのこえ」 にて

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岡山市出石町、アートスペース油亀にて開催中の【陶芸家 藤田祥 「つちのこえ」】に行って来ました。会場内にはマグカップ、お皿、茶碗など数多くの備前焼が並び、豆皿制作体験なども行われていて、落ち着きある土の色に彩られながら、賑わいのある時が流れていました。


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今回、藤田さんの作品を拝見してとても印象に残ったのが、2つの特徴的な「黒備前」です。こちらはまるで釉薬をかけたような光沢のある黒を見せる茶碗。しかし、これは備前の土だけで出された色と質感なのです。その製法は特徴的で、窯の中で燃え盛るほど高温状態にある中、作品を窯から出し、おがくずが多量に入れられた容器に入れ密閉します。そうすると酸素のない状態の中で周りのおがくずが燃えようとし、作品に含まれる酸素をどんどん奪って行きます。そうやって酸素を強制的に抜かれた備前の土は、このように真っ黒になり、表面はガラス質化するそうです。実際に目にすると、本当に驚くくらい煌びやかな黒です。


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もう一方の「黒備前」はこちら。先ほどの茶碗とは対照的な質感の黒です。そのざらっとしたような表面に景色を描くのは土に含まれる鉄分。こちらは鉄の成分を多く含んだ土を扱う事により、窯の中でその土が周りの酸素を高熱を帯びながら取り込んで行き、成分が変色してこのような色合いを見せてくれます。先ほどの茶碗の製法が「還元」と言われ、こちらは「酸化」と言われています。作品の素材となる土から酸素を抜くか、それともそれに酸素を与えるか。全く逆の方法で生まれたその「黒」は異なる表情で私達の目を楽しませてくれます。こちらの花器は灰色に近いやさしい黒をしています。他にはスズなどの金属成分が表面に塗られた、面白い表情の作品もありました。


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他にも備前焼ならではのあたたかい土の色の作品や、写真右のような面白い形をした花器も並んでいます。作品からは藤田さんのヤキモノへの強い探究心と、わくわくする様な遊びゴコロが伝わってくるようでした。作陶展もあと2日。是非、この機会に岡山の土、備前焼の魅力に触れてみて下さい。


陶芸家 藤田祥 「つちのこえ」
2012年5月13日(日)まで
アートスペース油亀
〒700-0812 岡山市北区出石町2-3-1
受付Tel/ 086-201-8884



Article by Masahide Kobayashi


アートスペース油亀web
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by art-note | 2012-05-11 21:53

直島 バンブー・ビレッジ にて

5月3日、直島に新しく出来たゲストハウス『バンブー・ビレッジ』のレセプションにお招きいただきました。

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南寺からすぐ近く、竹林を右手に臨みながら登って行くとそれは姿を見せてくれます。隠れ家的な雰囲気が素敵な場所。


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入り口に向かい歩いて行くと!何やら見覚えのある作風のオブジェが・・・。そう、このゲストハウス、実は作家の細見博子さんがインスタレーションを行っているのです!


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お馴染み、このようなカエルも出迎えてくれます。まわりの景観にバッチリ溶け込んでいます。


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会場に足を踏み入れると・・・凄い人です!たくさんの方がいらっしゃっていて、会場は大盛り上がりです。


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特別に用意されたおいしいお料理を囲み、皆さん笑顔で楽しまれています。地元直島の方、大阪から来たという方まで、色んな人でわいわいがやがや。


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壁をくり抜いて施されたバンブー・ビレッジのマーク。細見さんの作品に加え、こだわって作られた内装が光ます。


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天井や壁に目をやると、色んなイキモノがひっそりと佇んでいます。その愛らしい存在感がたまりません。こちらはガラスの羽根の蝶々。

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うつわも展示してあります。こちらはオーナーが大好きだという信楽のYASUOさんの作品。インパクト大のアートな陶器です。


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しゃべり疲れたらちょっと一息。おいしいスイーツもいただきました。賑やかに、そして和やかに時が過ぎて行きました。


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大盛況だったバンブー・ビレッジのレセプション。次回は是非、泊まりに来て見たい!と思いました。ゆっくり流れる直島での時間、アートな空間で色んな人とそれを共有出来るバンブー・ビレッジ。街並み、海が見える窓からの景色も最高です。ぜひぜひ一度、のーんびりしに行って見て下さい!


Gest House Bamboo Village
Tel:087-892-3739
泊素泊り ¥4,000
定員4名×4部屋
家プロジェクト「南寺」より徒歩2分
宮野浦港より直島町営バス「役場」下車、徒歩4分
本村港より徒歩5分


Article by Masahide Kobayashi


Gest House Bamboo Village ホームページ

細見博子さんのホームページ

信楽 YASUOさんの「やすお陶房」

ベネッセアートサイト直島
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by art-note | 2012-05-06 22:27

茶のしつらい にて 2

前回に引き続き、カフェドグラスさんで開催中の【茶のしつらい】ご紹介です。

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モダンなスタイルの急須がカッコいい十河隆史さんの作品。逆三角形を思わせるシャープな形の湯呑、角皿は十河さんの白釉シリーズ。追求された白さに浮かび上がるフォルムがとても綺麗です。


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こちらは赤土を焼しめ、内側を白くした十河さんの湯呑。お茶の色を楽しめるようにと作られたその作品からは、使い手への心遣いが伝わって来ます。光沢のある白とマットな黒、その質感のコントラストを手に取って愉しめるのも素敵です。十河さんは玉野市に工房を構える作家さんです。


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白い作品が多い中、その存在を強く感じさせていた備前焼は笠岡市の小橋順明さんの作品です。そのあたたかさ感じる土の色は備前焼ならでは、丸く、やわらかいそのフォルムも眺めていて落ち着きを感じます。釉薬を使わない備前焼は、使い込むほどに茶渋などが浸透して行き、二つとない奥深さを見せてくれそうです。香りがうつわに残りやすい特性も持つので、お茶を嗜んだ後にその香りを楽しむのも、素敵かもしれません。


本日は十河さん、小橋さんと岡山の作家さんをご紹介いたしました。【茶のしつらい】は5月6日、ゴールデンウィーク最終日まで続きます。是非、この機会にお茶とうつわの素敵な世界を楽しんでみて下さい。


※本日2日(水)は休廊日です。ご注意下さい。


「茶のしつらい」
2012年4月26日(木)-5月6日(日)
10:00-18:00
*水曜日休み

カフェドグラス 921ギャラリー
709-0816 岡山県赤磐市下市92-1
086-955-4548


作家:會田竜也、大谷哲也、小橋順明、下岡由枝、菅沼淳一、十河隆史、角掛政志
    
協力:下山桂次郎(茶師)、高橋大益(南部鉄器)

出品:急須18種、湯のみ18種、花入れ18種、盆、茶筒、南部鉄器他


Article by Masahide Kobayashi


Cafe du Grace ~ カフェドグラス

十河隆史さんの工房 ~ STUDIO T POTTERY

備前焼 ~ 小橋順明さんのホームページ
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by art-note | 2012-05-02 15:03

茶のしつらい にて

赤磐市、カフェドグラスさんで開催中の【茶のしつらい】に行って来ました。美作市で『クオリティー』を営む茶師、下山桂次郎さんのご協力の下、7名の作家さんがお茶にはかかせない急須、湯のみなどの作品を展示すると言う愉しい作品展となっていました。会場にいっぱいに広がるお茶の良い香りになごみながら、その作品達を拝見させて頂きました。

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菅沼淳一さんのお茶セット、写真では分かりにくいかもしれませんが、とってもかわいらしい大きさの湯のみと急須です。湯のみに関しては、小ぶりなお茶碗にすっぽりおさまってしまう程の大きさ。「湯のみとしては小さいのではないだろうか…」とも感じたのですが、実際手にとって見るとその手に収まる感じが素晴らしく良いのです。浅く、飲み口の広い作りはお茶の香りも広がるのではないでしょうか。きめ細かい磁器が混ぜられたその土素材は凛としていて、表面に味わい透明感のある表情を見せてくれる釉薬も素敵です。おいしいお茶を、少しづつ楽しみたいですね。菅沼さんは愛知県瀬戸市の作家さんです。


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こちらは下岡由枝さんの湯のみに急須、奥に見えるのは花器です。まるで長い時を重ねて来たような作品の質感からは、とてもやさしい落ちつきを感じます。手に取るとそのざらついた感じが心地良く、いつまでも眺めていたくなる様な、味わい深い作品。展示されている急須もひとつひとつが形が異なり、その形の違うやさしい質感で目を愉しませてくれました。湯のみも内側を覗けば、外側とは違う表情を持ったものもあり、これからも長い時間をかけて育てたくなる様な、そんな愛着の湧くうつわでした。下岡さんは福岡県在住の陶芸作家さん。作品の個性あふれる佇まいがとても素敵でした。


本日は2名の作家さんの作品紹介をさせて頂きました。会場には他にも素敵な作品がいっぱいです。続きはまた後日、ご紹介させていただこうと思います。


「茶のしつらい」
2012年4月26日(木)-5月6日(日)
10:00-18:00
*水曜日休み

カフェドグラス 921ギャラリー
709-0816 岡山県赤磐市下市92-1
086-955-4548


作家:會田竜也、大谷哲也、小橋順明、下岡由枝、菅沼淳一、十河隆史、角掛政志
    
協力:下山桂次郎(茶師)、高橋大益(南部鉄器)

出品:急須18種、湯のみ18種、花入れ18種、盆、茶筒、南部鉄器他


Article by Masahide Kobayashi


Cafe du Grace ~ カフェドグラス

クオリティー美作
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by art-note | 2012-05-01 01:08


大好きなうつわ、とりわけ陶器とガラスのこと。時々雑記。岡山を中心にご案内を頂戴する作家さんの展示情報も。


by M.K

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