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木の家具と染め布展

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3月6日まで赤磐市、カフェドグラスにて開催された『木の家具と染め布展』に行って来ました。写真の通り会場内には家具を始め、数多くの木工作品と染め布が並んでいました。今回展示をされていたのは岡山県高梁市に【工房 川月】を構える木工作家の川月清志さん。染め布は奥様の作品となります。カフェドグラスさんはその白い壁、白い展示台に作品が際立つイメージを受けるですが、今回は並ぶ木工作品のぬくもりが伝わってくる様な、いつもよりどこかあたたかみのある空間が広がっていました。


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こちらはその形が印象的な「花器」です。もちろん、何かを置く台としても使えそうです。今回は可愛らしい黄緑色の花が挿してありましたが、その時々に応じて色んな花をさりげなく飾り、花を生け替える毎に、台の上にそれに合う置物を並べたりして、色んな楽しみ方が出来そうな作品でした。


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その赤に近い色が特長的な時計。この明るい褐色は「ベンガラ」を塗る事によって出されています。川月さんが工房を構えるのはベンガラで有名な高梁市、ベンガラ、高梁、と言えば西江邸を思い浮かべますが、そこでも毎年展示会をされるそうです。ベンガラ特融のこの赤はその存在感の中に深いあたたかみがあり、楽しみながら心が安らぐ、そんな素敵な風合を持っていました。


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木の質感がたまらない一輪挿し。下に敷いてあるのは奥様のベンガラ染め布です。川月さんの木工作品を拝見して感じたのが、その「素材のカタチを生かす」作品作りです。ひとつひとつ違う表情を持った木々、その形、質感を生かし、その木でしか表現する事が出来ない自然な形を普段の生活に取り入れる。並べられた作品達からその感覚が伝わってきました。上の一輪挿しはまさにその「素材」の特徴が作品に顕著に生かされています。花器に描かれた抽象的な紋様、これはこの木の中で生き物が生活していた跡がそのまま作品に生かされたものです。二つとない素材に出会う喜び、それが作品づくりの中に大切な要素として存在する。それを強く感じさせていただきました。

今回、大好評だった川月さんの作品展、今後の展示会も楽しみです。

工房 川月
高梁市成羽町成羽2316-1
0866-42-2608


※掲載画像は作家さんの承諾を得て撮影しております。

Article by Masahide Kobayashi

カフェドグラス

岡山から被災地へ手仕事を届ける会
by art-note | 2012-03-11 17:46


大好きなうつわ、とりわけ陶器とガラスのこと。時々雑記。岡山を中心にご案内を頂戴する作家さんの展示情報も。


by M.K